設備を注文

快適さの決め手は設備

完成後にその住居で生活するうえで欠かせない設備ですが、わけがわからない注文を 付けて常人には理解不可能な建物にしないかぎり、最低限の設備は設置されている 状態には少なくともなっているはずでしょう。 設計段階であれこれ話し合う中でこちらがうっかり忘れていたとしても「ところで トイレはどこに作るのですか?」「随分とリビングにこだわっていますがこの建物 には玄関が見当たりませんよ?」「2階建てとの話で進めていますが階段も造らないと 2階には行けません、エレベーターでもいいですが」とツッコミがはいるので、 重大な設備が欠けたまま完成することはそうめったにないことです。 なので設備に関してとても困る人はいないでしょうが、それでも快適な生活を送れるか どうかを決定付けるのが設備ですのでよく考えて決めなければなりません。 毎日のように使う設備は暮らしやすさを左右するとても重要な要素になりますので、 それぞれのライフスタイルに合わせて機能性やデザインを吟味して選びましょう。 分譲住宅やマンションでも多少の選択は許されますが、制限なく全て注文通りの設備を 揃えられるのは注文住宅だけになります。

設備は使用頻度を考えて

キッチン程度の設備ならデザイナーズマンションでも建売住宅でもいくつかの中から 選べるでしょうが、「床暖房にしてほしい」「屋内に滑り台が欲しい、無理ならせめて ブランコかシーソーは設置してもらいたい」「小さな子供がいるからきっとそのうち テニスに興味を持つだろう、庭にテニスコートを作っておくと将来的にも安泰だ」 といった大きな設備になると、建物全体の設計段階から注文をしないと後からどうにも ならない可能性のほうが高くなってしまいます。 テニスコートならまだしも、卓球ルームや釣堀など歳をとればこその趣味に合わせた 設備も、そのうち設置しようと思っても尋常ではない見積もりが出てきて挫折する ことになりそうですし、やはり最初に強い意志を持って住宅の建設と同時に手に入れる ことを肝に銘じておかなければ唯一のチャンスを逃します。 ですがもっと生活に密接な関わりを持つ設備も手を抜いて決めるわけにはいきません。 毎日家事をする主婦にとってはキッチンや水まわりの設備こそが住居の中で一番重要 になるでしょうし、関心を持って選ばなければなりません。 デザインを優先するか機能性を重要視するか、はたまたコスト(金額)を最も気に して選ぶことになるのか、それらのバランスをいろいろ比較して熟考した後に出した 答えで本当に納得できるか、何日も何ヶ月も迷うでしょう。 この苦しみとも楽しみともいえる設備選びは分譲住宅なら選択する部分も少なくて あっさり終了しますが、注文住宅では全ての設備を自分が注文して決定することに なりますし、機能だけでなくカラーバリエーションも豊富にあるのでサクサク 決めないと一通り決定するまでに一年以上かかることもあります。 全てを自分たちだけで考えて選び、決定したい気持ちも重々承知していますが、 どうにも煮詰まってきたのならプロに相談するのもひとつの手です。 ちょっとしたアドバイスが道しるべとなりパーッと道が開け、設備選びのコツが 見つかるかもしれません。 なにも言われたままに設備を決める、従うのが最良の策とはいいませんが、どんな 理由でこの設備がお勧めになるのか、その理由も教わりながら話を聞けば納得も できるでしょうし、以後の設備選びの参考にもなります。 特にキッチンなどいろいろ目移りしがちですので、こんなケースではどのタイプを 選ぶ人が多いのか、この機能がどれほど主婦を助けることになるのか、そうした体験談 を聞かせてもらえるのならぜひともお願いしてみましょう。 そこで理想と現実を教え込まれることになるかもしれませんが、目を覚ますのなら なるべく早いほうが傷も浅くて立ち直りもはやくなります。